別府市、「湯けむりライドシェアGLOBAL」でUberアプリ提供開始

インバウンド観光客の移動利便性と情報アクセス向上へ

大分県別府市は、2025年4月28日より、公共ライドシェアサービス「湯けむりライドシェアGLOBAL」の実証運行を開始しました。この取り組みでは、配車アプリ「Uber」および「GO」を活用し、インバウンド観光客や市民の移動ニーズに対応することを目指しています。

公共ライドシェアの概要

  • 運行期間:2025年4月28日~2026年3月31日
  • 運行時間:24時間365日対応
  • 運行区域:別府市内を出発または到着とする区域
  • 運行形態:ドア・ツー・ドア型のデマンドサービス
  • 運賃:タクシー運賃相当額+迎車料金1,000円

このサービスは、道路運送法に基づき、国の認可を受けた一般ドライバーが自家用車などを用いて有償運送を行う仕組みです。

Uberアプリの導入とその利点

Uber Japanは別府市と連携し、同市の公共ライドシェアサービスでUberアプリの提供を開始。Uberは世界70カ国以上、50以上の言語に対応しており、訪日外国人観光客も言語設定や支払い情報を変更することなく、安心して配車を利用できる点が大きな利点です。

別府市での導入は、京丹後市・加賀市・志賀高原エリアに続く全国4例目となります。

ホームページの多言語化で情報アクセスを改善

今回のライドシェア導入と合わせて、別府市は公式ホームページの多言語対応も強化しました。日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語などに対応しており、観光客が事前にサービスの仕組みや予約方法を理解しやすくなっています。

これにより、移動手段だけでなく、**「情報へのアクセス」**の面でも言語の壁が取り除かれ、観光のハードルを大きく下げることにつながります。

地域住民の参加と市の取り組み

市職員を含む約40人がライドシェアの運転手として登録しており、今後100人程度まで増やす方針。市長自らも運転手登録を済ませ、初運行ではハンドルを握る場面もありました。

ライドシェアは副業として地域住民が参加できる仕組みであり、観光と地域経済を支える新たなモデルとして注目されています。

今後の展望

観光地としての別府市において、交通インフラの柔軟な整備とともに、インバウンド観光客への言語対応を強化することで、より持続可能で開かれた都市づくりが期待されています。