【話題】外国人観光客が55倍に急増!城崎温泉が仕掛けた“おもてなし改革”とは?

兵庫県北部、豊岡市にある名湯「城崎温泉」が、いま外国人観光客の間で大ブームとなっています。
なんと、2011年にはわずか1,118人だった外国人宿泊者数が、2024年には57,701人と、実に55倍以上にまで増加したのです。
この数字、ただの偶然ではありません。
その裏には、温泉街をあげての地道な「インバウンド対応改革」がありました。
Contents
1.多言語対応のホームページで“迷わない温泉街”へ
城崎温泉の公式サイトは、現在7言語(英語、韓国語、中国語(簡体・繁体)、フランス語、ドイツ語、タイ語)に対応。
宿泊予約から外湯情報、飲食店ガイドまで、多言語で発信されており、初めて訪れる外国人でも安心して観光を楽しめる設計になっています。
特に好評なのが「外湯巡り」のナビ機能や、浴衣の着方・温泉マナーなどを説明した動画コンテンツ。
日本文化に不慣れな旅行者にも優しく、好感度が高いとのこと。
2.タトゥーOK、素泊まり歓迎——“柔軟な発想”が呼んだ世界の客
さらに注目すべきは、全7つの外湯がタトゥーを許容している点。
従来、日本ではタトゥーに対する抵抗感が強い温泉施設も多い中、城崎は早くから「多様性」に理解を示していました。
加えて、旅館の多くが「泊食分離(素泊まりOK)」を採用。
宿で寝て、食事は街のレストランや居酒屋で楽しめるスタイルが、特に欧米の旅行者にウケています。
3.“浴衣で町歩き”が映える——SNSでの発信力も追い風に
SNS映えもこのブームの立役者。
城崎名物「浴衣での外湯巡り」は、まさにインスタグラムやTikTok向きの体験です。
実際、「#KinosakiOnsen」などのハッシュタグで投稿された写真や動画は、海外ユーザーの間でも高い反響を呼んでおり、リピーターも続出中です。
4.地元の挑戦は、まだまだ続く。
地元・豊岡市は、今後さらに多言語ガイドの充実、Wi-Fi環境の整備、ビーガン・ベジタリアン対応飲食店の支援などを進めていく方針。
世界中の観光客が「また来たい」と思える温泉街を目指して、城崎温泉の挑戦はまだまだ続きます。
5.まとめ
- 2011年→2024年で外国人宿泊客が55倍に増加
- 多言語対応ホームページが旅のハードルを下げた
- タトゥーOK、素泊まりOKなど柔軟なルールで多様性に対応
- SNSでも人気拡大中
- 地元主導で“世界基準”の温泉街づくりが進行中
日本の伝統文化と現代的なおもてなしが融合する町、城崎温泉。
ここには、「観光地再生」のヒントが詰まっているのかもしれません。